この研究会について

量子スピン系は古くから物性物理における重要な分野として研究されており、 今日もなお新現象の宝庫として発展を続けています。21世紀に入ってからも、 量子スピン液体、マグノンのボーズ・アインシュタイン凝縮、スーパーソリッド、 スピンネマティック相、カイラル秩序など、理論・実験両面からの重要な発見が 続いています。一方で、最近は研究費のグラント化が進み、多くの研究者が 産業への応用や短期的な成果につながるプロジェクトに組み込まれ、同じ分野の研究者でありながら、 なかなか実験家・理論家が一同に会して掘り下げたディスカッションをする機会が少なくなっています。 そこで本研究会では、量子スピン系における最新のトピックスを取り上げながらも、 あまり目先の応用や成果にとらわれず、長期的なビジョンに立って、 将来のブレイクスルーや新しい研究領開拓を狙うような、斬新なテーマ・コンセプトの創生に主眼を置きます。 若手の育成という目的からも、各トピックスの第一人者によるレクチャーだけでなく、 若手による最新の成果の発表やコメントにも十分な時間を割くとともに、 多くの発表(口頭、ポスター)を公募する予定です。理論・実験両面、さらには最近発展の著しい計算科学も含めて、 多くの側面からの意見交換・情報交換を行い、今後の大きな潮流を創造したいと思います。 分野・領域・世代を超えた交流の場としたいので、 従来からの強相関系・古典スピン系の研究者はもちろん、異分野、境界領域からの参加も歓迎します。

上にもありますように、本研究会では30件程度の招待講演に加えて、20件程度の口頭講演、20〜40件程度のポスター発表を募集する予定です。講演ご希望の方は、 参加申込みの際に講演もお申し込み下さい(講演申し込みは10月21日まで)。

トピックス

本研究会では、主に以下のようなトピックスに焦点をあてる予定です。

(a). 量子スピン液体:
(b). エキゾチック秩序:
多極子秩序・スピンネマティック秩序、カイラル秩序、他
(c). マグノンのボーズ・アインシュタイン凝縮、スーパーソリッド、ヒッグス機構
(d). スピン流・量子スピンホール効果
(e). 磁場誘起量子相転移
(f). ナノ磁性体の量子ダイナミクス
(g). 量子エンタングルメント、トポロジカル秩序、MPS・tensor network

開催日時・場所

この研究会は、

2012年11月12日(月)〜14日(水)

京都大学基礎物理学研究所 パナソニック国際交流ホール
〒606-8502, 京都市左京区北白川追分町,
京都大学基礎物理学研究所 湯川記念館1階

で開催されます。

基礎物理学研究所や湯川記念館の場所については、 基研ホームページの 交通案内、 このホームページ内の "各種情報"にあるGoogle Mapをご覧下さい。

世話人

太田仁(神戸大分子フォトセ)

押川正毅(東大物性研)

川村光(阪大理)

坂井徹(世話人代表、原子力機構SPring-8)

瀧川仁(東大物性研)

田中秀数(東工大院理工)

藤堂眞治(東大物性研)

戸塚圭介(京大基研)

野尻浩之(東北大金研)

萩原政幸(阪大極限セ)

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