Indian curry

  Indian curry


      (~20131005;  update: 20131213: カシューナッツ入りの説明, トマト缶に関する注, ホウレンソウ入りの説明; 201908:ココナッツカレーの説明追加(下の方))
日本にもインド料理店が増えてきたが, まだ十分に普及していないような気がする.以下,インドカレーについて 書きます.インドカレーは日本でいるところの味噌汁のようなものである! ダシと味噌で味付けすれば様々な味噌汁ができるのと同様, インドカレーでも味噌にあたる部分はだいたい決まっていて それで味付けしたスープ類はすべてインドカレーというのだ.
味噌にあたる部分は主に, クミン, コリアンダー, ターメリック(うこん) などのスパイスとにんにく, 玉ねぎ, 生姜, トマトから成る. 少なくともこれだけそろえばインドカレーはできる. 無敵の組み合わせ, トマト+にんにくでうまみも十分!  (イタリアンもこの組み合わせ(+チーズ)は基本ですね) もちろんこれに唐辛子, あるいはカイエンペッパーを加えて辛くするのが 主だが, それらはなくてもできる. 「スパイシー」とは「辛い」という意味ではない.
日本カレーとの一番の違いは, 煮込みすぎないこと. どろどろになるまで煮込んで, 3日目がうまいとかいうのは日本カレーの話で, インドカレーはそれぞれのスパイスが別々に, それぞれの個性を持って香ってくる. 「スパイスの花火」といったところか.
まず

インドカレー・簡単作り方(約3人前)

分量はアバウトでOK. 最後に味見で調整する. 必要なスパイス類はだいたい輸入商品店か大きめのデパートにいけば手に入る. 以下, そういうところで手に入るスパイスのみを使う. 1時間ぐらいあればできるはず. 時間がかかるのは 野菜のみじん切りと玉ねぎを炒めることくらい. 出来立てが一番おいしい.

登場人物:
  • 玉ねぎ, トマト(1個づつ), にんにく(1粒), 生姜
  • クミンシード, コリアンダーパウダー, 塩
  • とりもも肉(1つ)
  • さらにあったらいいもの: カルダモンシード, クローブシード, シナモンスティック, シナモンパウダー, カイエンペッパー, 唐辛子, こしょう, クミンパウダー
上で述べたようにこれらのスパイスはすべて輸入商品店あるいは大きめのデパート ならあるはず. インド料理専門店でも売っているところもあって, そういうところは量のわりに安い.


「味噌」の部分について.
フライパンに大さじ1程度の サラダ油をいれて約中火で熱したところに 玉ねぎ1個みじん切りしたものを入れる. 焦がさないように気をつけて, 色が透明から狐色にする.
(透明になりかけたところから弱火にして様子をみながら以下のことに とりかかればよい)
にんにく1粒, 生姜[立方体でいうと2cm x 2cm x 2cm ぐらい] をみじん切りにしておく.


写真は「にんにく大0.5粒と生姜6スライス」とそのみじん切り. 適当. どちらももっと多いとおいしいが食べ続けると胃にくる.


透明から狐色になった玉ねぎを少し横にどけて スペースをつくり, 生姜みじん切りを炒める. 炒めれる程度に適当にサラダ油を加える. (玉ねぎが焦げないように弱火か, 中火ならちょくちょく玉ねぎも混ぜる)
再び横にどけてスペースを作り, 弱火から中火で クミンシード [重ならないように敷いて500円玉2つぐらい] を適当にサラダ油を加えて炒める. これにお好みで以下のものを加える.
  • 肉系を後で入れる場合, カルダモンシード5個程度, 月桂樹の葉1枚, シナモンスティック 2cm 程度.
  • パンチを利かせたかったら クローブシード3個から10個. (特に肉系を入れないときで物足りないとき)
  • 唐辛子(0個から3個)
クミンシードが少し茶色に変色したのを確認して にんにくみじん切りを加え, 生でなくなったら全部混ぜる. すべてのものが焦げてないのが理想的.

すべてに油がなじんで炒められているのを確認できれば 順番は適当でよい. にんにくが焦げやすいので最後にしたい.
トマト 1個を芯をとって半分ぐらいにして放り込んでつぶす. (丁寧にやりたかったら湯銭して皮をとる. ) ターメリックパウダーを約5振り, コリアンダーパウダーを約10振り入れる. 塩もちょっと入れるとトマトをくずしやすい.
これでトマトが他とだいたい混ざればこれが味噌の部分です. 玉ねぎの炒め度合いなどによって, まっ黄黄のターメリックと赤いトマトの「赤黄色」から「茶色」 の間の色になります.
(注:この順番さえマスターすればたちまちインドカレーをつくれるようにな ります! 順番は少しチョイスがあって, スパイスを先にして 玉ねぎ等が後という人もいると思うが, フライパンひとつで 入れかえなしでやるには上の方法が簡単だと思います. )

 具を入れる
味噌汁と違うのは, スパイスの風味を保ちたいからといって 「味噌」を最後に入れるのではないこと. ある程度具に味がしみ込むように「味噌」に具を放り込んで水を足します.
基本のチキンカレー.
鳥もも肉1つ(250--300g程度?)を, できれば皮を剥いでカレーの具にふさわしい大きさに切って 「味噌」に放り込んで混ぜる. (混ぜるだけでよい. 炒めない. インドカレーでは, 表面を固めて肉のうまみを封じこめるのではなく 短い時間で肉を味噌になじませる.)
このあたりでフライパンから鍋に移したほうがいいかも. 以下, 鍋に移したとする(が移さなくてもやることは同じ)
目分量で水を加えて煮込む. さらさらとどろどろの間くらい. なれないうちは水少なめの方がいいかも. たくさん入れるとたくさんできる(当たり前!)がさびしい味になる. とはいっても日本カレーではないので, 日本カレーのどろどろさに 比べるとさらさらである. (「炭水化物系のつなぎ」を入れないので) シチューよりもさらさら. 下の方は玉ねぎとかがどろどろしているが 表面は日本の味噌汁のようにさらさらでok. 400cc ぐらいかなぁ... (20131014追記: 300ccぐらいのようでした. )
鳥に火が通ったら (持っていれば) クミンパウダー(カレー臭), カイエンペッパー(辛), コリアンダーパウダー(やわらかいスパイス臭+少しとろみを出すことに貢献してくれる), シナモンパウダー(甘い臭), こしょう(辛)をちょっとずつ入れ, 味見をしながら を(スープに入れる要領で)適量入れて出来上がり. 色は「味噌」の段階より少し赤黄色が強くなるかなという感じ.

これよりもっと赤黄色でも問題ない. 今回は写真をとりながら作った分 玉ねぎを炒める時間が長めになって色が濃い目. 実際これぐらいの方が コクが出るが, 色のうすいのも甘くてそれはそれでよい.



注意: 出来たものをみて, これがカレーなのか?と思うかもしれない. 日本カレーとは全く異なるもの ができていて心配ない. では, これが本当にインドカレーなのか? それを判断するには本当の!インド料理店にいって味を知らなけらばならないが, それはおいておいて, まずおいしければよいではないか!
無敵の組み合わせに, スパイスと, スパイシーな野菜を有効に使って 味付けしたのである. 塩加減さえまちがえなければおいしいものができる.
カレーとライスを別の器に入れて, スープカレーと思って食べればよいと思います. 完成図:例

インドカレー・保存方法

冷凍保存がよい. もちろん冷凍して変になる具を入れている場合は知らない. 冷蔵だと, 煮込みすぎの場合と同様, スパイスに水分が染み渡りすぎて 個々のスパイスの威力が失われ, さらに雑味が出る. 「スパイスの花火」だったはずが, 花火全部を同時に混ぜて煙になった状態だ! 冷蔵に比べて冷凍だとかなりインドカレー的要素が保存される. とはいっても冷蔵保存して数日たっても食えないものになるわけではない. どんどん日本カレー的になっていくというだけのこと.

余談だが, インドカレーの(常温)レトルトといって売られているもので インドカレーといえるような味のものにいまだかつて出会ったことがない. これは上で書いたことが原因だと思われる. 実際, レトルト日本カレーの方のレベルはなかなか高い.
インドカレーは冷凍食品として扱われるべきなのだと思う. 現状ではネット上でひとつだけ冷凍インドカレーをみつけ, 試してみたが, インドカレーといえるものではあったが6ヶ月保存可能とあって, 味に対する本気度はまだまだであるように感じた. (2013夏の時点)
実はタイカレーの方はレトルトに向いているようで, かなりおいしいものが売られている. (サイヤムヤマモリ) ナンプラー, こぶみかんの葉, ココナッツミルクという くさいもの達が互いのくささを相殺させるカレーであるが 嫌いな人にはむしろ相乗効果を感じるようである. 基本激辛です. (グリーンカレー>レッドカレー>イエローカレー)

インドカレー・バリエーション

その他のバリエーションはそのうち追加するかも.

効能

スパイスやスパイシーな野菜には様々な薬用効果があるので健康的なはず. とにかく つまり, 胃液がたくさん出るということ. それゆえか, インド料理では デザートとしてヨーグルトがよく出る. ヨーグルトをいっしょに食べるのが おすすめ. たぶん, オクラ, モロヘイヤなどのぬるぬる食品はより強力. 入れるにしろ, 別々に食べるにしろ, これでより健康的になると思う.

油をたくさん使うが, 使うのは植物性油で 動物性油はむしろ排除する傾向にあるので油的にも問題ないはず.

ただ, これを書いている本人は, ただ食べたいから作っているだけである! 外国にいくと, ライスに飢える. そこで, 中華, 韓国料理など(メキシカンが あればGOOD!)に救われるのだが感動はない. インド料理が涙が出るほどうまい! そこで味を覚えて, 自分で作って食べたくなっただけ.


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