発表者とアブストラクト一覧(原子核パートも含む)
標準理論が確立して久しいが、人類は素粒子や宇宙を理解した気にはなっていない。そもそもなぜ標準理論を超える必要があるのか、今何を調べるのが正解なのか。古い話と最近の話題についてお話したい。
共変的に構成された一般相対論であるが、具体的な問題にアプローチする際には、時空の分解を行う必要がある。本講義ではその基礎から応用まで解説を行う。応用例として近年の物理学の発展の根幹に関わるブラックホールの唯一性定理、Penrose不等式、特異点定理、面積定理、高次元宇宙模型などを扱う。
1998年のスーパーカミオカンデの発表で確立したニュートリノの質量は、標準模型には存在せず、標準模型を超える物理のヒントを与えていると考えられている。この講義では、ニュートリノの質量を示唆するニュートリノ振動現象の現象論について、基本的な所から最近の発展までと、さらに将来の展望を含めて解説する。