Paris4(10月28日(木)、29日(金))

ここでは2004年10月24日から30日にかけて、フランスのパリに滞在しBaryons04に出席したときの模様を中心に、雑多なことを書きます。

10月28日(木)

朝はまずフロントにて鍵交換代を払い食券チケット買う。鍵は7.5ユーロと前日に言われたが、部屋にある施設案内を読むと交換代は6.5ユーロと書いてあったので、それを持っていって6.5じゃないの?と聞くが「それは古い案内だ」と一蹴される。古いの置くなよ、と言いたかったがおとなしく7.5払う。食券はとりあえず最終日までの朝食分を購入。夕食は外で食べてもいいかと思い、とりあえず保留。

朝食を食べ会議に向かう。カルト・オランジュも無いので駅でチケットを買うことに。マシー・パレゾーはZone4なので、それ用のチケットが必要である。自販機をいろいろいじってみるが、どうもZone4が出てこない。こういうときは旧式のボタンがついているのが便利なのだが。しょうがないので窓口でZone4のチケットくれというが英語が通じない。困ったので「ましーぱれぞー」と言ってみるとチケットを出してくれた。英語が通じないときは駅名で勝負。

電車に乗り込み座ると向かいに昨日のロシアの人が座ってくる。マシー・パレゾーでM.D.と遭遇し、バスの中でT.N.先生が登場。会う人みんなに昨日財布落とした話をする。T.N.先生も財布をよく落とすそうで、もう慣れたから何をしなければいけないかだいたい覚えている、とおっしゃる。とりあえず旅行会社のWさんに連絡してみたら?とのこと。いつも海外行くときにお世話になっているWさんは、バレンシアでスーツケースが壊されたときにもメールを送ったが、妙に軽いノリの返事が返ってきたものだ。

会場に到着して事務のところへ行き、もみあげが素敵なオーガナイザーのボスM.G.さんにバス会社に問い合わせてもらうようお願いする。秘書さんみたいな人にバスの路線と乗っていた時間、財布の特徴と中に入っていたものを説明し、あとはおまかせ。プレナリーのホールに入って後ろの方の席に座っていると、、、

財布発見!!

とよってきたM.G.さんが教えてくれる。しかも中の物も全部入ったままだったそうである。すばらしい、パリはいい街だ!!!

今財布は68番バスの車庫みたいなところにあり、明日になればパリ市内の、おそらく落とし物センターみたいなところに輸送される。明日でよければパリ市内の場所を教えるし、今日行きたければそのバス車庫に車で連れてってくれるそうである。ここは申し訳ないが、早い方がいいので車庫まで連れて行ってもらうことにする。取りに行く時間はいつがいいか、と聞かれたので、昼前に送ってもらうことにする。

興奮冷めやらぬまま、午前中は図書館でE.O.+指導教官と論文の議論。共同研究者が3カ所に分離しているのでなかなかまとまらなかったこの話も、どうやらなんとか収束に向かってきた。明日までにこれを計算するのだ、と宿題をわたされる。まさか異国の地で宿題が出るとは。メインホールの反対向かいにある図書館は会議の名札を見せれば入れてもらえるらしく、E.O.は毎日シエスタ(昼寝)をここでしていたらしい。

バス会社の車庫までは片道30分くらいと聞いていたので、昼食1時間前くらいに係の人にお願いして車を出してもらう。連れてってくれたのはSaclayで図書館司書をやってるおばちゃんV.P.さんで、スペイン語が少しできるらしい。英語はあまり得意ではないようで、運転中話しかけると単語を思い出そうとしてハンドルがあやしくなるので少々怖い。

エコール・ポリテクニクはパリの南に位置しており、車はだいたい北に向かって走っている。目的地はパリとエコール・ポリテクニクの中間ぐらいに位置しているらしいのだが、例によって判読不能な筆記体で書かれているメモを見ながら運転なさる。高速をしばらく走ったあと、車はパリ郊外の街を走る。このあたりは、バレンシア郊外のE.O.氏の家近辺と似たような雰囲気。天気も良くてなかなかいいドライブである。パリ郊外を満喫。

しばらく太い道を北上したのち、判読不能なメモを参照して小さい通りに曲がると、バスが何台かとまっているところにたどり着いた。一発で当たったことにV.P.さんもびっくり。車を止めて建物に入る。中学校の職員室のようなところで作業をしている人たちにV.P.さんが声をかけ、なにやらやりとりをする。パスポートを渡して情報をパソコンに打ち込んだ人が、これかと示したのは見紛うことなき100円ショップ財布。しかも中身もしっかり入っている。

財布を受け取りフランスにて初めてメルシーボークー(merci beaucoupのつもり)と言ってみる。いやあ、ありがたい。結局無駄になったのは新しく買ったFIAPの食券と今日の電車代くらい。届けてくれた人、連絡してくれたオーガナイザーたち、車を出してくれたV.P.さん、皆さんありがとうございます。

エコール・ポリテクニクに戻るとちょうど昼食時間。自らへのおいわいにビールを入れて持って行く。ビールはサーバーとコップが置いてあってセルフで入れるのだが、どうも泡ばっかりになってしまった。それでも今日は満足である。朝、財布を無くした話をした人に会う度に、見つかった事を報告してまわる。

Oset 午後は媒質効果のセッションでE.O.氏が登場。なんとPCでのトークで、初めて自分で作ったらしい。ということをおととい聞いていたので、これは逃すわけにはいかない。写真は暗くてわかりにくいが、そのE.O.氏。早口で大量のスライドを消費していく様はさすがである。わりと上手に作ってらっしゃった。前に日本に来たときにはMathematicaを(おそらく学生に書いてもらったメモを見ながら)使えるようになっていたこともあるし、思いのほかPCへの対応はいいようである。

セッション中、直訳すると「お前は一度おれたちと飲むべきだ。」と、韓国グループのボスに飲み会に誘われる。が、今日はいろいろあって疲れたのでパス。あそこの飲み会は激しい。現在RCNPで最強のS.I.N.さんを見てもわかるし、SPring-8で観測したすさまじい姿は記憶に新しい。H.C.K.さんはレンタカーを借りており、会議場近くのホテルに滞在している模様。

帰りは復活したカルト・オランジュで。いやあ、気持ちいいですな。ロゼールは、バレンシアのアパートの最寄り駅みたいな雰囲気で、小さな駅舎とホーム、陸橋。となりのマシー・パレゾーはターミナル駅で線路の数も多いが、ロゼールは小さい駅である。エコール・ポリテクニクまでの坂道も急であるが、この辺りはわりと坂道の多い山間の町である。

10月29日(金)

今日は最終日。これで最後かと思うとマシー・パレゾーも感慨深い。道を間違えてバスを逃したのがもう4日も前であるとは。バスでM.O.先生、D.J.氏、指導教官などといっしょになる。

午前中はプレナリーを聞く。昨日飲み過ぎたのか、韓国グループはまたも全滅。参加しなくてよかった。昨日車を出してくれたV.P.さんに、日本へのお土産にと買ったダロワイヨのマカロンをあげる。賞味期限が思ったより短かったので、というわけではない。断じて。

E.O.は座長をやっていないときは質問(演説)をしてらっしゃるが、座長をしていても一人でしゃべっている。

last 昼食後、外を散歩。湖などを写真に撮りたかったが、ここにきてデジカメが力を使い果たし電池切れに。写真は最後の力をふりしぼってデジカメが撮影した一枚。

シエスタ前のE.O.、遊びに行く前の指導教官と議論。宿題の結果を報告し、最後のまとめをして、反応計算の今後の予定を立て終了。大きな国際会議はトーク以外にも共同研究者と議論ができるのでよい。その後少しトークを聞き今日は早めに帰る。

夕食まで時間があったので、モンパルナスまで出てお土産を探すことに。途中にあるモンパルナス墓地を散策、の予定が、墓地がすでに閉まっていたので断念。サンサーンス、サルトル&ボーヴォワールなどにご挨拶が出来なかった。残念。

モンパルナスではスーパー”イノ(Inno)”でお土産を探す。食品関係の他に歯ブラシ&歯磨き粉を購入。こちらの歯ブラシはどうもハイパーな感じである。さらにギャラリー・ラファイエットも探索。お土産分をあわせてマフラーを3本買うと免税額に達することが判明。いい機会なので、初の免税手続きをしてみることに。

レジで免税したいというと、レシートをあっちのカウンターに持って行ってね、と言われた気がしたので、そっちのカウンターに行ってみる。やや奥まったところにTax Freeマークがあったのでそこに持って行くと、パスポートを見ながらなにか打ち込み、書類を渡される。ガイドブックによると、最初は課税額を払っておいて、もらった書類に外国の空港のカウンターでハンコをもらい、日本のカウンターで提出するとお金をもらえるらしい。わりとややこしい手続きであるな。

お土産をしこたま買い込んだので、モンパルナス付近からダンフェール・ロシュローへ向かうバスで帰ろうかと思ったが、バスがなかなか来ない。が、そんなに遅くはないし、地元民がバスを待ってるようなので大丈夫だと思うことにししばらく待つ。動かずに待っているとわりと寒いが、そのうちにバスがやってくる。

なんとかFIAPに帰り着き、夕食。無くなったと思って買った食券が余っていたので、これをフル稼働してワインをとってみる。夕食はポイント制なので、一度にたくさんだしても使える。しかし朝食券は一枚一食分なので結局何枚か余ってしまった。パリのFIAP付近に行くという方、朝食券お譲りしますので連絡下さい。

やや贅沢な夕食を満喫。これがこの旅最後の晩餐である。部屋に戻って帰るための荷造り。飛行機は昼過ぎだし空港もそんなに遠くないので、今回は早起きする必要はなさそう。

Paris5(10月30日(土))へつづく
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