研究の紹介


     自然界に存在する力には、大きく分けて、重力(一般相対性論)と電磁力、核力
    (ゲージ理論)があります。両者をミクロなレベルで統一する理論(量子重力理論)
    は究極の基礎理論と考えられています。その有力な候補として、超弦理論と呼ば
    れる理論があり、そのさらなる解析が私の主要な研究対象です。

   最近の研究テーマ(非専門家向けの解説はこのページを参照。)

     エンタングルメントエントロピーの重力的解釈、またそれを応用して、「ホログラフィー原理とは何か?」
     「重力理論の時空は量子エンタングルメントからできているのか?」などを超弦理論、物性物理、
     量子情報理論などの多角的視点から研究する。またこのアイデアを基に、
     量子重力理論の新しい記述法を模索したい。


     このテーマ周辺に関して私が行った一般講演:
     [仁科記念講演会2019年12月(PDF)「量子ビットの幾何学から重力へ」]
     [日本物理学会大阪支部 2018年12月公開シンポジウム  (PDF)「ブラックホールから生まれたホログラフィー原理」]
     [JAXA宇宙科学談話会2017年5月「超ひも理論の最前線:宇宙は量子ビットから創られているのか?」]
     [西宮湯川記念科学セミナー2014年12月「超ひも理論の最前線: ブラックホールから ホログラフィー原理へ」]
     [第34回知の拠点セミナー2014年7月「超ひも理論のフロンティア: ブラックホールから ホログラフィー原理へ」]

      このテーマの私の最近の研究に関する科研費ニュース記事
      [2015年度Vol.2]

     このテーマに関する集中講義の冒頭(学部・大学院生向け):
     [阪大集中講義2017年10月オープニング]
     
     このテーマに関連する私の海外におけるスクールでの講義(大学院生向け):
     [冬の学校@CERN,スイス,2012] [第7回アジア冬の学校@北京,中国,2013]
     [Arnold Sommerfeld 夏の学校@ミュンヘン,ドイツ,2013]
     [第8回アジア冬の学校@puri,インド,2014]
     [トリエステ春の学校,イタリア,2014]

   過去の研究分野
     
     量子重力理論としての超弦理論。特に、重力とゲージ理論の双対性(AdS/CFT対応)、
     AdS/CFT対応の物性物理への応用、行列模型と2次元弦理論、閉弦タキオン凝縮、
     不安定なD-brane上のタキオン凝縮、共形場理論と境界状態、非可換幾何とソリトンなどなど。

   研究実績

     論文リスト[INSPIRE][Google Scholar]
     研究発表
     博士論文 「Super String Theory in Melvin Background」(ps-file)
     修士論文 「超弦理論における非BPS状態」(pdf-file)


     受賞

     2011年 第4回湯川記念財団・木村利栄理論物理学賞受賞
     2013年 第28回西宮湯川記念賞受賞
     2014年 ニューホライゾンズ物理学賞受賞
     2016年 仁科記念賞受賞

     著書

     [1]基本法則から読み解く物理学最前線 【23】巻 「量子エンタングルメントから創発する宇宙」 共立出版 2020年9月

     [2] 臨時別冊・数理科学2014年4月 SGC106, SDB 25 「ホログラフィー原理と量子エンタングルメント」 
       
サイエンス社 2014年4月 [正誤表]

     [3] M. Rangamani and T. Takayanagi, ``Holographic Entanglement Entropy''
       Lecture Notes in Physics, Springer, 2017

   科学雑誌・学会誌等
(執筆ないし協力したもの)

     日経サイエンス「特集:時空と情報」 2021年6月号
     数理科学 「時空概念と物理学の発展」サイエンス社  2021年1月号
     日経サイエンス 「量子宇宙 ホーキングから最新理論まで」 別冊229 2018年10月
     Newton 「空間は幻なのか!? 「ホログラフィー原理」が示す新しい宇宙観」 ニュートンプレス 2018年10月号
     数理科学 「量子情報と物理学のフロンティア」サイエンス社 2018年6月号
     パリティー 「量子情報による時空の創発」 丸善 2017年12月号
     日経サイエンス「量子ビットから生まれる時空」 2017年4月号
     日経サイエンス「ホログラフィー原理を解く」 特集:時空と量子もつれ 2017年1月号
     科学 「宇宙は量子エンタングルメントからできている?」 岩波 2015年8月号
     パリティ 「特集:物理科学、この1年:エンタングルメントエントロピーとゲージ重力対応」 丸善 2015月1月号
     日本物理学会誌 「AdS/CFT対応とエンタングルメント 」、2014年第59巻第6号361頁
     日本物理学会誌 「AdS/CFT対応?―超弦理論と量子凝縮系物理のモダンな交流」 2014年第69巻第2号72頁
     数理科学 「熱・統計力学からみた重力」 サイエンス社 2014月9月号
     数理科学 「物性物理とブラックホール熱力学」 サイエンス社 2011月10月号39頁
     パリティ 「特集:物理科学、この1年:超弦理論における物性物理学の視点」 丸善 2011月1月号36頁
     別冊数理科学 「量子重力と共形場理論」 サイエンス社 2009年9月号 量子重力理論ー広がる多彩な最前線
     数理科学 「双対性という概念」 サイエンス社  2009年7月号36頁
     数理科学 「ホログラフィック理論とは何か?」  サイエンス社  2007月12月号50頁
     日本物理学会誌 「エンタングルメント・エントロピーのホログラフィーを用いた幾何学的記述」 2007年第62巻第6号421頁
     日本物理学会誌 「行列模型と不安定なDブレインの量子力学 」、2004年第59巻第11号768頁
     
    翻訳した記事・講義ノート等

     パリティ 「ブラックホールから学ぶ強結合粒子系の性質」 C・ジョンソン、P.スタインバーグ著 (高柳訳) 丸善 2011月6月号10頁
     E. Martinec氏(Chicago大) "Manifestations of the D1/D5 system"(ps-file)
       (「Recent Advances in String Theory」,1999/12/8-10, 東大数理)
     斎藤政彦氏 (神戸大学) "楕円曲面とMordell-Weil格子"(ps-file) 
       (「弦理論の数学的側面」 (1998年12月 関西セミナーハウス)

    主要論文

[1] Holographic derivation of entanglement entropy from AdS/CFT
  by Shinsei Ryu, Tadashi Takayanagi

  Phys.Rev.Lett. 96 (2006) 181602
  DOI: 10.1103/PhysRevLett.96.181602
  e-Print: hep-th/0603001 | PDF

[hep-thの年間被引用件数世界ランキング4位(2014,2015,2016 2017年)]
[Inpire全体の年間被引用件数世界ランキング32位(2017年), 39位(2016年)]

[2] Aspects of Holographic Entanglement Entropy
  by Shinsei Ryu, Tadashi Takayanagi

  JHEP 0608 (2006) 045
  DOI: 10.1088/1126-6708/2006/08/045
  e-Print: hep-th/0605073 | PDF
[hep-thの年間被引用件数世界ランキング6位(2015,2016年), 8位(2017年)]

[3] A Covariant holographic entanglement entropy proposal
  by Veronika E. Hubeny, Mukund Rangamani, Tadashi Takayanagi

  JHEP 0707 (2007) 062
   DOI: 10.1088/1126-6708/2007/07/062
   e-Print: arXiv:0705.0016 [hep-th] | PDF

[hep-thの年間被引用件数世界ランキング10位(2016年), 12位(2017年)]

[4] Holographic Entanglement Entropy: An Overview
   by Tatsuma Nishioka, Shinsei Ryu, Tadashi Takayanagi

   J.Phys. A42 (2009) 504008
   DOI: 10.1088/1751-8113/42/50/504008
   e-Print: arXiv:0905.0932 [hep-th] | PDF

[hep-thの年間被引用件数世界ランキング76位(2015年)]

[5] A Matrix model dual of type 0B string theory in two-dimensions
   by Tadashi Takayanagi, Nicolaos Toumbas

   JHEP 0307 (2003) 064
   DOI: 10.1088/1126-6708/2003/07/064
   e-Print: hep-th/0307083 | PDF

[hep-thの年間被引用件数世界ランキング84位(2004年)]

[6] Brane - anti-brane action from boundary string field theory
   by Tadashi Takayanagi, Seiji Terashima, Tadaoki Uesugi

   JHEP 0103 (2001) 019
   DOI: 10.1088/1126-6708/2001/03/019
   e-Print: hep-th/0012210 | PDF






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