wien2k:空間群の最適化
概要
- sgroupを使えば、もとのstructファイルで指定した空間群よりもプリミティブな空間群があるか探してくれます。
- 実際に試してみたければ、例えば手持ちの適当なcifファイル(ファイル名をcase.cifとします)をVESTAで開いて、[Edit]→[Edit Data]→[Unit cell]から[Remove symmetry]で対称性を落としたものを保存し、そこから
$ cif2struct case.cif
でstructファイルを作ってみます
計算方法
- structファイルを作成します。ここではファイル名をcase.structとします。
- 現在の空間群を確認します。
$ grep "LATTICE" case.struct
- sgroupでよりプリミティブな対称性があるか探します。case.struct_sgroupという新しいstructファイルができます。
$ x_lapw sgroup -f case
- sgroupにより生成されたstructファイルの空間群を確認します。
$ grep "LATTICE" case.struct_sgroup
- 新しくできたstructファイルの方を使いたければ、case.struct_sgroupをcase.structに変更します。
$ mv -f case.struct_sgroup case.struct
参考
- cifファイルによっては空間群の読み込みがうまくいかず、VESTAなどで結晶構造が正しく表示されるものの、cif2structで
Error - cell parameters are not consistent with space group try another space group or change cell parameters wrong Grupa: hogehoge
とエラーが出ることがあります。この場合は一度VESTAで対称性を落としたcifファイルからstructファイルを生成し、sgroupで対称性を回復してやるとうまくいくことが多いです。
wien2k/空間群の最適化.txt · Last modified: 2021/06/27 22:04 by 127.0.0.1