概要

学術変革領域研究 A「極限宇宙の物理法則を創る-量子情報で拓く時空と物質の新しいパラダイム」が2021年9月よりスタートしました。この研究プロジェクトでは、量子情報と物理学(素粒子・物性・宇宙)を融合させ、極限宇宙の3つの問題:ブラックホールの量子論、宇宙創成のメカニズム、量子物質のダイナミクス、を解明することを目指しており、領域会議や各種研究会のほか、年に1回の領域スクールを計画しています。この領域スクールでは、分野融合研究を推進するため、関連分野の複数の講演者による講義を開催することで、各分野の考え方、研究動向や問題点や課題等の情報を共有したいと考えています。これにより、領域内外の異なる研究背景をもつ研究者・学生間での議論を促進し、上記のような問題に取り組む共同研究のきっかけとします。

開催日程

2022年3月3日(木) 10:10 ~ 3月5日(土) 13:30
京都大学基礎物理学研究所パナソニックホール + オンライン(ハイブリッド開催。全ての講義はオンラインで視聴可能(質問も可能)です。一部の講義はオンラインで行われますが、現地でも視聴可能です)

3月3日(木) 3月4日(金) 3月5日(土)
9:00 - 10:30 相対論-2(南部) 相対論-3(南部)
10:30 - 11:00 (10:15-)はじめに(高柳) 休憩 休憩
11:00 - 12:30 量子情報-1(小芦) 場の量子論-2(西岡) 量子情報-3(小芦)
12:30 - 14:00 昼休み 昼休み 終わりに(高柳)(-13:15)
14:00 - 15:30 場の量子論-1(西岡) 量子情報-2(小芦)
15:30 - 16:00 休憩 休憩
16:00 - 17:30 相対論-1(南部) 質問・free discussion
17:30 - 19:00
19:00 - 21:00 オンライン情報交換会 ポスターセッション

講師

    • 小芦雅斗氏(東大工)「量子情報理論の基礎」(90分×3回)
      概要:量子情報理論の中でも最も基本的な概念をいくつか選び、その考え方について解説する。我々が量子系を介して情報を扱う様子がどのように一般化され整理されるのか、また、原理的にできることとできないことの違いは何か、などについてまとめる。また、量子情報と古典情報の違いの観点から、エンタングルメントや量子テレポーテーションなどの重要な概念や、情報処理の能力を定量化するリソース的な考え方に触れる。
    • 南部保貞氏(名大理)「時空構造と量子論」(90分×3回)
      概要:幾何学としての重力の考え方から出発して,典型的な時空(ミンコフスキー,シュバルツシルト,膨張宇宙等)に対するペンローズ図の見方を解説する.また,曲がった時空における粒子生成の概念と,その応用としてブラックホール時空でのHawking輻射,及びインフレーション宇宙における原始ゆらぎの計算方法を紹介する.
    • 西岡辰磨氏(京大基研)「場の量子論と量子エンタングルメント入門」(90分×2回)
      概要:自由スカラー場を題材に、場の量子論の経路積分形式を使った量子エンタングルメントの指標の一つであるエンタングルメントエントロピーの計算方法に関する入門的な解説を行う。時間があれば有限温度系や共形場理論についても触れたい。
    • 高柳匡氏(京大基研)「はじめに:本スクールの開催にあたって」「終わりに:量子情報から創発する極限宇宙」

参加申込

参加登録フォームからお申込みください。

  1. 現地参加希望の場合の締切: 2022年1月14日(金) 正午(日本時間)締め切りました
    収容人数上限に到達した場合、ご希望に添えない場合があります。
  2. ポスター発表希望の場合の締切: 2022年3月1日(火) 正午(日本時間)
    上記のフォームによる参加登録と、ポスター発表の申込の両方を行ってください。
  3. オンライン参加の場合の締切: 2022年3月1日(火)
    これより後に申し込まれた場合は接続先の連絡が間に合わない可能性があります。

世話人

泉圭介 (名大 KMI)、奥西巧一 (新潟大自然科学)、高柳匡 (京大基研) 、手塚真樹 (京大理)、中田芳史 (東大工)、本多正純 (京大基研)、山本大輔 (日大文理)

連絡先

領域スクールに関するお問い合わせは tezuka at scphys.kyoto-u.ac.jp までご連絡ください。