学術変革領域A「極限宇宙」市民講演会(第一回)

おかげさまで、本講演会は大盛況のうちに終えることができました。参加者の皆様に心よりお礼申し上げます。

スライドや講演動画を以下で公開しております。

 

日時:  2022年11月26日(土)  10時00分―12時30分
場所: オンライン(zoom)開催

講演者: 
高柳 匡(京都大学基礎物理学研究所・教授、専門:素粒子論)
森前智行(京都大学基礎物理学研究所・准教授、専門:量子情報理論)

スケジュールと講演タイトル:

10:00-11:00  森前智行「量子情報:量子計算と量子暗号」
11:10-12:10  高柳 匡「量子情報から極限宇宙へ:量子ビットから創発する宇宙」
講演終了後、12:30まで質問タイムを設けます。

対象者:  当講演会にご関心のある全ての方
参加費:  なし

問合せ先学術変革領域研究A「極限宇宙」事務局 extuniv-office@yukawa.kyoto-u.ac.jp 

講演概要

  • 森前智行「量子情報:量子計算と量子暗号」

    原子や光のようなミクロな世界は量子論という物理理論で説明されます。この量子論は我々が普段生活しているマクロな世界では目にしないような不思議な現象(量子的重ね合わせ、量子もつれ、不確定性原理等)にあふれています。その不思議な現象を積極的に制御することによりこれまでにない高度な情報処理技術を実現するのが量子情報処理技術です。本講演では、量子論がどう不思議な性質を持つのかを説明したのちに、それを高速なコンピューターに利用する研究(量子計算)や、安全な暗号に応用する研究(量子暗号)について、基礎から最先端の結果まで解説します。

  • 高柳匡「量子情報から極限宇宙へ:量子ビットから創発する宇宙」

    量子情報の時代の到来とともに、物理学の変革が今まさに求められています。物理学の理論は、スケールの違いによって、素粒子論、物性理論、宇宙論のように分野に分かれて研究がなされてきました。しかし、最近の量子情報と物理学の融合研究によって、それらの理論の根底にあるものは実は全て同一であることが分かりつつあります。そこで、量子情報を自然界の基本的構成要素とみなすことで、「ブラックホールの量子論」「宇宙創成のメカニズム」「量子物質のダイナミクス」という3つの極限宇宙の問題にアプローチする最新の研究についてご紹介させていただきたいと思います。

ポスター(画像をクリックするとpdfファイルが開かれます。):