学術変革領域A「極限宇宙」市民講演会(第二回)

おかげさまで、本講演会は大盛況のうちに終えることができました。参加者の皆様に心よりお礼申し上げます。スライドや講演動画を以下で公開しております。

    日時:  2023年11月18日(土)  10時00分―12時30分
    場所: オンライン(zoom)開催

    講演者: 

    白水徹也(名古屋大学多元数理科学研究科・教授、専門:宇宙論)
    中田芳史(京都大学基礎物理学研究所・准教授、専門:量子情報理論)

    講演スライド、ビデオ:

    高柳 匡「はじめに」[スライド] [ビデオ]
    10:00-11:00  中田芳史「量子情報-量子の奇妙から情報へ、情報から物理へ-」 [スライド] [ビデオ]
    11:10-12:10  白水徹也「2023年極限宇宙の旅-ホーキングが残した課題を道しるべに-」[スライド] [ビデオ]

    講演終了後、12:30まで質問タイムを設けます。

    対象者:  当講演会にご関心のある全ての方

    参加費:  無料

    問合せ先:学術変革領域研究A「極限宇宙」事務局 extuniv-office@yukawa.kyoto-u.ac.jp 

    講演概要

    中田芳史「量子情報-量子の奇妙から情報へ、情報から物理へ-」                                                          

    子や分子の世界の現象を説明する量子論では、我々の日常的な直観が通用しない奇妙な現象がたくさん存在します。そのような量子論の奇妙な現象を積極的に制御し活用することで、これまで実現できないと思われていた計算や通信が可能になることが分かっており、応用と物理的興味の双方の観点から注目されています。本講演では、量子論が持つ奇妙な現象の解説からはじめて、その現象がどのように情報処理に役立つのか、そして、その考え方が現代物理にどのような影響を与え始めているのか、ということについて、例を交えつつ紹介していきたいと思います。

    白水徹也「2023年極限宇宙の旅-ホーキングが残した課題を道しるべに-」    

     これまで一般相対性理論を土台に人類は様々な観測結果の説明に成功してきました。一方、一般相対性理論は宇宙には始まりがあり、ブラックホール内には時空の終わりがあること、そしてそこでは一般相対性理論が成り立たない誰も知らない極限宇宙があることを示します。この極限宇宙探索に重要なヒントを与えてくれるのが、ブラックホールそのものです。当初異端扱いされたブラックホールも、観測によってその存在はほぼ確かであり、量子情報を含め様々な研究の舞台で活躍しています。本講演ではペンローズやホーキングらによる極限宇宙の存在証明から高次元宇宙にいたるまでの最新の研究結果を解説します。

    ポスター(画像をクリックするとpdfファイルが開かれます。):

       

    過去の「極限宇宙」市民講演会へのリンク